今日は、餃子の街ベジフル街道から、 1月15日に宇都宮市の二荒山神社で行われる「春渡祭」をご紹介します。 2c9142ba.jpg
毎年12月15日と1月15日の年二回行われるこのお祭り、 12月のほうは「冬渡祭」、1月は「春渡祭」と書きますが、 読み方は両方とも「おたりや」と呼びます。 祭礼は、冬、春ともに神事の内容は同じです。 宇都宮市内をはじめ近在の人たちでにぎわうこのお祭りは 平安末期ごろから始まり、年二回12月(12月)と1月(春)に行われるようになりました。 そして、中世(鎌倉末期~室町時代)からは神霊(神輿)が巡幸し、 家々に神霊を迎え、家内安全や無病息災を祈願するようになったそうです。 また、江戸時代中期頃からは防火(火伏せ)の御利益があるという信仰が加わり、 祭りの日は針仕事をせず、風呂も焚かない、という物忌みがされるように なったとのことですが、近年はその風習は途絶えています。 御旅所のかがり火に古神札や御守りを焼く風習はどんど焼きにかわり、 現在、古神符守札・正月飾りを社殿西側の炉で焚き上げる行事になっているのは ご存知の通りです。 c8903c57.jpg
二荒山神社 権禰宜の金子宗人さんによれば 年末と年初の風物詩になっている「おたりや」では 1年間ご加護いただいたお守りやお札を納め、 それを清い火をもって焚き上げています。 たき火は現代社会ではみられなくなっていますが、このお祭りは 昔ながらの伝統行事・宗教行事として、行政から例外的に認められています。 日本の信仰や生活習慣の一部としてこれからも続けたいと思います。 そう話していらっしゃいました。 春渡祭では、神輿の渡御をはじめ田楽舞も祭礼の一部です。 特に田楽舞は今年の稲の豊作を祈って、田植えの様子などを表現した 農耕儀礼としての踊りで、私たちの生活習慣や信仰の歴史が、色濃く残っています。 ぜひ、そうした祭礼もご覧になってみてはいかがでしょうか。 宇都宮の二荒山神社で行われる春渡祭は、夕方4時半から社殿で出御祭に続き、 本日夕方5時から下之宮前(パルコ前)のお旅所にて田楽舞の奉納、 5時半から神輿の渡御が行われます。 古いお札のお焚き上げは朝8時から夜7時まで受け付けています。 なお、神社周辺の道路は大変混み合いますので、 できる限り公共交通機関をご利用ください。 お問い合わせは二荒山神社、028-622-5271まで。 なお、1月15日の夕方の放送は、宇都宮の二荒山神社から 生中継で現地の様子をお伝えします!